治療コラム
どれくらい痛いの?矯正治療で痛みを伴う理由
2017.12.30
1分でわかる!
この記事のまとめ
- 矯正の痛みは、歯を支える骨が「壊され、作られる」という歯が動くメカニズムによって発生する
- 痛みの感じ方には個人差があるが、日常生活に支障をきたすような強い痛みが続くことは基本的にない
- 通院日と大事な予定が重ならないようスケジュールを調整し、逆算して通院日を決めるのが得策である
歯列矯正を受けようかどうか迷っている方の中には、治療に伴う痛みが心配で一歩踏み出せずにいるケースも珍しくありません。歯列矯正は一般歯科の治療と異なり、長期間継続していくものですから、どんな痛みが伴うかはどうしても気になりますよね。ここではそんな矯正治療に伴う痛みについて、痛みが生じるメカニズムや痛みの性質などについて詳しく解説します。
どうして矯正治療で痛みが生じるの?
まず前提として知っておきたいのが、なぜ矯正治療では痛みを伴うかという点ですよね。歯を削ったり、抜いたりするのであれば、痛みが生じるのも容易に想像ができます。むし歯治療では、高速で回転するドリルで歯を直接削りますので、当然痛みが生じますよね。抜歯については言うまでもありません。
一方、歯列矯正というのは、乱れた歯並びを整える処置ですので、一見するとあまり痛みが生じるようには思えません。けれども、歯がどのような状態で生えているのかを改めて考えてみるとイメージしやすくなるかもしれません。
硬い骨に埋まっている歯を動かすのが矯正治療
歯は顎の骨に埋まった状態で生えています。ただ、直接的につながってはおらず、歯根膜という繊維でつながっています。歯にある一定の力が一定時間かかると、その繊維が圧迫される部分と、伸展する部分が表れます。それを感じ取ると次に骨の吸収と形成が起こります。つまり、骨が「壊される」と「作られる」という現象が生じるのです。
それを担っているのが矯正装置なのですが、その際、歯や顎にかかる圧力に比例して、それ相応の痛みを伴うのも容易に想像できるのではないでしょうか。
ある程度の痛みは避けることができない
矯正治療に伴う痛みはケースバイケースです。痛みの強さは、個人差が大きく、同じ力をかけても弱く感じる方と強く感じる方がいらっしゃいます。また、どれくらいの力をかけるのかや、どの矯正装置を使うかによっても大きく変わります。ただ、総じて言えるのは、日常生活に支障を来すような強い痛みを伴うことはまずありません。
矯正医は、患者さんの生活も考慮した上で、最適な矯正法を選択します。ただ、一時的に強い痛みを伴う矯正法もありますが、そういった場合は治療前にきちんとした説明が成されることでしょう。
持続的な弱い痛みは、多くのケースで感じることとなります。これは矯正治療の性質上、仕方のないことといえます。逆に痛みをほぼ感じない方の場合、自身の歯が動いていないのではないかと心配になり、「先生、痛くして下さい」と間違ったお願いをしてくる方もいますので、人とは難しいものです・・・。
痛みの少ない矯正治療ってあるの?
さて、ここまで矯正治療に伴う痛みについて、発生するメカニズムや痛みの強さなどを解説してきました。その上でやはり希望するのは、できるだけ痛みを感じることのない矯正治療ですよね。もちろん歯列矯正には、痛みに配慮した矯正法などもありますので、その点は治療を開始する前に矯正医に相談してみましょう。
大切なのは、スケジュール管理だと思います。矯正治療は治療中に常に痛みがあるわけではありません。毎月の治療日に力をかけ、そこから約数日は痛みが気になりますが、それを過ぎれば痛みは和らぐことを踏まえ、逆算してスケジュールを考えれば、本当に困ったことにはなりにくいということです。
大事な仕事の前や旅行の直前に力をかけるのではなく、イベントよりも1週間前や過ぎたところで矯正日に力をかけて動かすことが得策だと思います。矯正の先生もそのスケジュール情報があれば、通院日を配慮してもらえるはずです。ぜひ相談してみて下さい。
今野 裕一
Yuichi Konno
銀座HINA矯正歯科 院長
日本矯正歯科学会認定医・歯学博士として、これまで数多くの裏側矯正・難症例と向き合ってきました。「矯正治療はどこでしても同じ」ではありません。大切なのは「どこに、どのように歯を並べるか」です。当院では精密な分析をもとに、お顔の変化まで見据えた質の高い治療を提供しています。歯並びのコンプレックスを解消し、生涯健やかに笑える喜びを実感していただきたい。まだ信頼できるドクターに出会えていない方は、ぜひ一度ご相談ください。