治療コラム
いますぐやめて!口呼吸がもたらす歯列への悪影響
2017.11.04
1分でわかる!
この記事のまとめ
- 口呼吸の習慣はお口の周りの筋肉を緩ませ、出っ歯や開咬などの歯列不正を引き起こす
- お口の中が乾燥することで細菌が繁殖しやすくなり、虫歯・歯周病・口臭や風邪のリスクを高める
- 天然の空気清浄機である鼻呼吸へ改善し、骨格的な問題がある場合は耳鼻科や矯正治療を検討する
皆さんは普段、口で呼吸していますか?それとも鼻で呼吸していますか?呼吸というのは無意識に行っているものなので、即答できる人も少ないかもしれませんね。ただ、口呼吸と鼻呼吸とでは、歯並びや全身の健康に与える影響が大きく異なってきますので、自分がどちらなのかを改めて確かめておくことは大切なことと言えます。ここではそんな呼吸法について、主に歯列への影響を詳しく解説します。
口呼吸による悪影響
口呼吸と鼻呼吸とでは、間違いなく鼻呼吸の方が体にとって良いと言えます。特に、歯並びへの影響を考えると、小さい頃から鼻呼吸を意識することが重要と言えるでしょう。なぜなら、口呼吸が習慣化していると、様々な歯列不正を引き起こす原因となるからです。
口呼吸が歯並びを乱す仕組み
口呼吸をしていると、安静時でも口が開いた状態となります。すると、口輪筋という口の周りの筋肉が緩んでしまうので、本来、前歯に対してかかっている圧力も緩和され、少しずつ前歯が前方へと傾いていってしまうことがあるのです。いわゆる出っ歯と呼ばれる状態ですね。
しかも、口呼吸の場合は、上の前歯が突出するだけでなく、正常時に舌が下へ落ち込み、正しい嚥下ができず、咬んだ時の奥歯ヘの圧力も減少するため、開咬(かいこう)と呼ばれる歯列不正を引き起こすこともあるのです。開咬が生じると、奥歯は咬んでいても上下の前歯の歯列の間に隙間ができるため、口腔内が乾燥しやすくなったり、発音がしにくくなったりする弊害が生じてきます。それに加えて、開咬になると審美性も低下するため、ますます矯正治療が必要になってくることでしょう。
虫歯や歯周病、口臭の原因になることも!?
口呼吸では、絶えず呼気と吸気が口腔内を通過するため、口腔乾燥を引き起こしやすくなります。口腔乾燥は、虫歯菌や歯周病菌の増殖を助長し、口臭の原因物質も発生しやすくなりますので注意が必要です。また、風邪をひきやすい人というのは、口呼吸をしているケースが多いと言えます。これは口で呼吸することがウイルスの侵入を容易にしたり、その繁殖を助長したりするためです。そこで気になるのが鼻呼吸の有用性についてですよね。
鼻は天然の空気清浄器!病原体の侵入も防いでくれる
鼻腔には、細菌やウイルスの侵入を防ぐ、様々なバリアーが存在しています。ですから、鼻呼吸をしていれば、吸気中に細菌やウイルスが含まれていても、そのバリアーがしっかりと体内への侵入を防いでくれるのです。また、鼻腔を通して咽頭や口腔内の湿度が調節されているという点も踏まえると、鼻というのは天然の空気清浄機や加湿器と言うこともできるかもしれません。
鼻呼吸が口呼吸の弊害を全て解消してくれる
上述したような口呼吸の悪影響は、鼻呼吸を行うことでほぼ全て解消することができます。もちろん、咽頭の状態や歯列の形態上、口呼吸しか行えない場合もありますので、そうしたケースではまず、耳鼻科での根本的な治療の後、矯正治療によって歯列を正常な状態へと整えることをお勧めします。お子様がいらっしゃる場合は、是非とも小さい頃から、鼻呼吸を行うよう指導していきましょう。
今野 裕一
Yuichi Konno
銀座HINA矯正歯科 院長
日本矯正歯科学会認定医・歯学博士として、これまで数多くの裏側矯正・難症例と向き合ってきました。「矯正治療はどこでしても同じ」ではありません。大切なのは「どこに、どのように歯を並べるか」です。当院では精密な分析をもとに、お顔の変化まで見据えた質の高い治療を提供しています。歯並びのコンプレックスを解消し、生涯健やかに笑える喜びを実感していただきたい。まだ信頼できるドクターに出会えていない方は、ぜひ一度ご相談ください。