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知覚過敏

4月になり、暖かい日が増えてきましたね。通勤中に柔らかな日差しの中を歩いたり、ふと桜を見かけたりするだけで、とても穏やかな気持ちになります。春の象徴といえばやはり「桜」ですが、その開花宣言にまつわる面白いお話をご存知でしょうか。開花予想日は各地の「基準木」を元に細かな計算で算出されているのですが、最終的な開花宣言は、なんと気象庁の職員の方が実際に目で見て「5〜6輪ほころんでいるか」を確認して決められているそうです。東京の基準木がある靖国神社で、大勢のマスコミに囲まれた職員の方がじっと桜を見つめ、おもむろに携帯電話で報告している姿をテレビで見かけ、最先端の時代にあっても意外とアナログで素敵だなと感じました。

そんなのどかな春ですが、まだまだ肌寒い日もあり、「風が吹くと歯がキーンとしみる!」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。「虫歯ができたかも」と慌てて来院され、検査をすると虫歯ではなく、この「知覚過敏(ちかくかびん)」だったというケースは少なくありません。冷たいお水を飲んだ時や歯磨きの時、あるいは冷たい風が当たっただけでも不快な痛みが走るこの症状は、油断した時にやってくるため、驚きも相まって痛さが倍増してしまいますよね。

そもそも、私たちの歯は外からの刺激が直接届かないよう、一番外側が「エナメル質」という非常に硬い層でコーティングされています。その内側に刺激をキャッチする「象牙質(ぞうげしつ)」があり、さらにその奥に神経である「歯髄(しずい)」があるという、3層構造になっています。エナメル質がしっかりとガードしていれば冷たさや風も平気なのですが、何らかの原因でこのバリアが弱くなると、知覚過敏が引き起こされてしまいます。

その「ガードが弱くなる原因」として、一般的に多いのが次の4つです。

  • 不適切なブラッシング:毎日の歯磨きで力が入りすぎていると、硬いエナメル質も徐々に削られてしまいます。研磨剤が多く含まれる歯磨き粉も、それを助長することがあります。

  • 歯周病や加齢による変化:エナメル質は歯の頭(歯茎から出ている部分)にしかありません。歯周病や加齢で歯茎が下がると、エナメル質のない根元の部分が露出してしまい、刺激を感じやすくなります。

  • プラーク(歯垢)の蓄積:細菌の塊であるプラークは、エナメル質を溶かす酸などの有害物質を作り出します。磨きすぎも禁物ですが、磨き残しがあることもバリアを弱める原因になります。

  • 歯ぎしりや食いしばり:歯が激しく擦れ合うことでエナメル質が削れたり、目に見えないヒビが入ったりします。

磨きすぎも、磨かなさすぎも、どちらも知覚過敏の引き金になってしまうのは、本当にお口のケアの難しいところですね。

……では、この厄介な痛みを予防するためにはどうすれば良いのでしょうか。また、すでに症状が出てしまった場合はどのように対処すべきなのか。次回は、お家でできるセルフケアや歯科医院での治療法について、詳しくお話ししていこうと思います。

今野 裕一

Yuichi Konno

銀座HINA矯正歯科 院長

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士として、これまで数多くの裏側矯正・難症例と向き合ってきました。「矯正治療はどこでしても同じ」ではありません。大切なのは「どこに、どのように歯を並べるか」です。当院では精密な分析をもとに、お顔の変化まで見据えた質の高い治療を提供しています。歯並びのコンプレックスを解消し、生涯健やかに笑える喜びを実感していただきたい。まだ信頼できるドクターに出会えていない方は、ぜひ一度ご相談ください。

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