院長のカルテ
喪失
2015.02.15
年が明けてあっという間に1ヶ月が過ぎ、まだ寒い日が続いていますが、沖縄では桜が開花し、そろそろ「春一番」の便りが届く季節になりました。時間の流れの速さには本当に驚かされますね。
私たちは普段、身の回りにあるものを特に気に留めずに過ごしていますが、今まであったものが急になくなると、ふと大きな喪失感を覚えるものです。私自身、いつも気さくに声をかけてくれたコンビニの店員さんを最近見かけなくなり、どこか物足りなさと寂しさを感じています。
そんな「突然失われるもの」の一つに、私たちの『歯』があります。乳歯の生え変わりだけでなく、大人の永久歯も虫歯や歯周病、あるいは予期せぬ事故などが原因で失われてしまうことがあります。お口の中から歯が1本なくなると、それまで保たれていた絶妙なバランスが崩れ、周囲の歯が空いたスペースに向かって動き出し、噛み合わせにズレが生じてしまいます。実は、子供の生え変わりの時期に歯並びがガタガタになってしまうのも、乳歯から永久歯へのバトンタッチがうまくいかず、歯が空いているスペースへ自由に動いてしまった結果の一つなのです。
もし大人になってから歯を失ってしまった場合、一般的な歯科医院ではブリッジやインプラントといった人工の歯を補う治療が検討されます。しかしここで少し視点を変えて、「矯正治療で失った歯の隙間を閉じる」というのも非常に有効な選択肢です。
人工の歯を新しく入れる代わりに、ご自身の天然の歯を動かして隙間をきれいに閉じ、同時にお口元全体のバランスや噛み合わせを美しく健康に整える。言うまでもなく、どれほど精巧な人工の歯であっても、生まれ持った天然の歯の素晴らしさには敵いません。
治療にはそれぞれメリットとデメリットがあり、患者様によって最適な方法は異なりますが、もし「歯を失って困っている」という方がいらっしゃいましたら、インプラントなどの前に「矯正治療で治す」という選択肢もぜひ一度考えてみてくださいね。
今野 裕一
Yuichi Konno
銀座HINA矯正歯科 院長
日本矯正歯科学会認定医・歯学博士として、これまで数多くの裏側矯正・難症例と向き合ってきました。「矯正治療はどこでしても同じ」ではありません。大切なのは「どこに、どのように歯を並べるか」です。当院では精密な分析をもとに、お顔の変化まで見据えた質の高い治療を提供しています。歯並びのコンプレックスを解消し、生涯健やかに笑える喜びを実感していただきたい。まだ信頼できるドクターに出会えていない方は、ぜひ一度ご相談ください。